教員紹介


金森有子 准教授

Associate Pro. Yuko KANAMORI


KEYWORD: 持続可能なライフスタイル

研究内容の紹介

増井連携教授同様、私も普段は独立行政法人国立環境研究所社会環境システム研究センターで研究をしています。統合評価モデルを用いた研究に携わっていますが、私自身が開発しているのは、ライフスタイルを分析するためのモデルであり、統合評価モデルの中ではわき役的なモデルになります。ライフスタイルをモデルで分析できるのか?と思う方がいるかもしれません。確かに人の数だけライフスタイルが存在しますが、人々を適切にグループ分けすると、消費行動や時間使用に共通する特徴を見出すことができます。グループ別の特徴に基づき、なぜそのような特徴を持つのか、今後その特徴は持続するのか、を様々な統計データや理論に基づき考えていくことは、工学でもあり、社会学でもあり、まさに社会工学的なテーマであると思います。ライフスタイルはあまりに身近なテーマですが、統計を見るとわかっているようでわかっていないライフスタイルの実態が見えてきます。持続可能な社会の構築に向けて、人々のライフスタイルが持続可能なものに変わることへ世界が期待している今、皆さんと一緒に研究して、持続可能なライフスタイルの方向性を示していきたいと考えています。

推薦図書


故 森田 恒幸 教授

Pr.MORITA Tuneyuki


KEYWORD: 環境政策論、グローバルモデリング、環境経済学

地球規模の環境問題の登場により、環境保全に対する政策決定過程が大きく変わりつつある。問題の巨大化と超長期性は、科学と政策形成とを直結させる新たな理論体系を求め、そのためのモデリング技術の発展を促している。この研究のフロンティアに世界の精鋭が集結し、新しい政策研究が始まっており、ここに身を置いてグローバルモデリングや環境経済学の研究を進めているのが、私の今である。研究スタイルは、重要かつダイナミックな政策課題を常に意識し、趣味的な学問に脱することなく、タフで緻密な理論構築を試みることである。そして、アジア地域に焦点を当てつつ世界規模での環境保全と経済発展の両立の道を探りたいと考えている。国立環境研究所では地球温暖化研究のプロジェクトリーダーである。

[履歴] 1950年生まれ。東京工業大学卒、1975年同大学院修士課程を修了し、環境庁国立公害研究所(現 国立環境研究所)に入所。メルボルン大学客員研究員、環境経済研究室長、社会環境システム部長などを経て、2001年4月より、国立環境研究所・社会環境システム研究領域長。地球温暖化研究プロジェクトのリーダーを兼務。
また、東京工業大学大学院併任教授、国連大学高等研究所客員教授、中央環境審議会専門委員などを兼務。1993年から気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の執筆者、統括執筆者を担当。2002年からミレニアム生態系評価(MA)の統括執筆者。工学博士。
専門は、グローバル・モデリング、環境経済学、政策科学(特に、統合評価理論)。アジア太平洋統合評価モデルの開発で、第4回日経地球環境技術賞大賞(1994年)などを受賞。

推薦図書

(いずれも毎年あるいは3〜6年ごとに刊行)

森田先生関連文献